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日常と虚構のワルツ

嘘時々ホント

ろくに

眠れない。

季節の変わり目とはいつも厄介だ。

何故彼らはこうも厄介な交代の仕方をするのか、

僕には分からない。

 

「ではこの仕事をあなたに一任します」

「わかりました。では温度は」

「あなたに一任します」

「わかりました。では天気は」

「あなたに一任します」

「わかりました。では任期は」

「あなたに一任します」

「わかりました」

 

「それでは以前のデータを参考にして新しい季節を組み立てて行きましょう。

折角ですから私なりのアレンジも付け加えたいですね。

例年ではこの時期は20度前後が適温、そしてもう少ししたら梅雨、とありますが……。

このままでは面白くありませんね。

まず、夜は10度にしましょう。昼は30度で行きます。

もう梅雨でいいでしょう。後にする意味もわからん。

夏はセミが活発になる時期ですが……。

私もセミが見たい。

では二週間後に38度にしたいと思います」

 

こんな感じなのだろうか。

アレンジとかいいから。

ITベンチャー企業みたいな革新とかいいから。

変わらないままの君で居てほしい。

そう思う。

二日酔い

をした。

職場の歓迎会だった。


社長がいらっしゃるため、絶対にやらかすなよと再三念押しはされていた。


「ははは、そんなことしませんよ」


そう笑っていた僕は、まさかこの時自分が二次会で記憶を飛ばし、帰りの会社でゲロ吐きそうになってタクの運ちゃんにバチ糞きれられるとは思いもしていなかったのである。


昨日は二日酔いで一日寝ていた。

今から出勤だ。

まずはジャパニーズDOGEZAかな。

ふふっ、と僕は笑った。笑うしかない。


僕は、意を、決している。

給料日

だった。

とは言え決して裕福とはいえなかった。

 

何故なら僕はこの数ヶ月国に搾取され続けていた。

府民税や国民健康保険の支払いが、月末の最高に金のない時期にやってくるのだった。

 

 

しかし、これで僕はこの国の本当の恐ろしさを知ったと思った。

そう、これは失ったのではない。知識を得たのだ。

僕はこれからこの広い世界で生きる上で、必要最低限の知識を得たのだ。

 

そう思う事にした。

 

だが、良く考えるとそれはドMの発想であった。

痛みを知って悦んでいるのであった。

 

ところで、ずっとほしい物がある。

給料が入ったらそれを買おうと思っていた。

しかしそれが何か思い出せずに居た。

 

僕はしばらく何がほしかったのか、記憶を探る事にした。

このときの僕はまだ知らなかった。

自分のほしかったものが、トイレの芳香剤であるという事に。