日常と虚構のワルツ

嘘時々ホント

久しぶりに

ブログを更新するわけなのだから、プロフィールも変えたいと思った。

だがブログの設定をいじっても、アカウントの設定をいじっても、なぜだかプロフィール文を変える項目がない。

 

奇妙だと思った。

一体数年前の僕はどうやってこのブログの右側に表示されている文章を記載したのだろうか。

 

そうやってしばらく設定の迷路に迷い込んでいると、いつの間にか見たこともない場所に出てしまっていた。

一体ここはどこだろう。

 

「ようこそここへ。ここは生きるのに疲れ果てた社会人の楽園です」

いつの間にか目の前に立っていた美しい女性が言った。

 

「あなたは誰なんですか?」

「私は女神です。楽園の管理人。経営者です」

「社会人の楽園と言いますと」

「ええ、スーパー銭湯です。店名です」

スーパー銭湯

「はい。サウナもあります」

「サウナも」

 

そんなわけで楽園でひとときを過ごしてきた。

それはそうとして、設定文、変更できず。

久方ぶりにの春の日に

ブログの更新が一年とか二年おきとかになっている。

こうした現象を僕は「ほしのこえ現象」と呼んでいる。

 

ほしのこえ」とはかの有名なアニメ製作者 新海誠監督のデビュー作である。

宇宙に出る彼女と、地球に残った彼氏がメールをやり取りするのである。

最初は送信したらすぐに到着していたメールは、地球から距離が離れるにつれ一日、一週間、一ヶ月と伸びていき、やがてメールが着弾するのに一年以上もかかるようになるのである。

 

つまり「ほしのこえ現象」とは、僕がブログの更新をする日時が徐々に広がっていく現象をさしているのである。

最初は一日、二日、三日と広がっていたのが、いまでは一年以上ぶりくらいに更新しているのである。

そこまでしてもなぜこのブログを続けているのかはよくわからないが、たまに何も気負わない文章を書きたくもなるのである。

そうやって徐々に広がっていくブログの更新に、どこかドラマティックさとか生まれたりしませんかね。

 

僕は昔このブログでたくさんの嘘を書いた。

生きていると日常生活で嘘を吐くことは許されない。

僕がブログを書き始めたのは16歳くらいからで、今までなんだかんだ書いているんだから18年になる。

今では34歳で、おっさんで、世間はおっさんの嘘を認めない。

おっさんだって嘘をつきたいのだ。

昨日アヴリルラヴィーンに求愛されたとか言いたいし、広末涼子が元カノだって言いたい。

でも世間は認めない。

おっさんの嘘を糾弾する。

そうやってストレスのはけ口を見つけるのだ。

そんなことをして一体何になるというのだ。

人に石をぶつけるような行為はちょっとどうかと思いますけどね。

 

そう言いながら僕は手に持っている石を投げた。

久しぶりに

ブログを書くことにしてみた。

ブログを更新するのは実に二年ぶりくらいである。

あれから二年のときが経ったとは、世の流れは早いものだ。

 

前のブログを更新して一ヶ月後。

僕は、とある組織に属していた。

そこで殺し屋家業をしていたわけだが、これがなかなか難しい。

最初のうちは苦戦して現場に頭髪を残してしまっていた。

仕方ないので頭を坊主にしたのだが、不思議なことにそれでも毛が落ちる。

仕方ないので全身脱毛をした。

 

最初は新人殺し屋だった僕も、すっかり一流殺し屋になった。

OJTをどうするとか、人材管理とか、現場を離れそんなことばかりをやるようになった。

転職する前とあまり変わらないな。

そう思った僕は殺し屋をやめて前の会社に戻った。

 

そんな二年間だった。