日常と虚構のワルツ

嘘時々ホント

食料の備蓄

が底をついた。

 

僕の職場の給料日は10日振込みだった。

だが、何と今月から突然給与を15日振込みに変更するという暴挙に出た。

そのせいで我が家の財政は危機的状況にあった。

 

「これが最後のソバだ……」震える手で僕はソバをすすった。

一本ずつ喰えばソバも割と長持ちする。僕はそのことに気がついていた。

しかしそのソバも最後の一本となった。

あっけないくらい簡単にソバはスルスルと僕の喉を通った。

 

全財産は500円だった。

僕はこの500円で、明日の朝と昼と晩御飯をまかなわなければならなかった。

 

僕は、一体何がいけなかったのか考えた。

お金の無駄は、一切していなかったはずだ。

強いて言うとしたら、毎日レッドブル二本はいっていた。

仕事終わりに酒を一缶、買っていたし、お菓子も一日一食食っていた。

それらを合計すると一日700円だし、月の出勤日に換算すると14000円ほどになる。

お金の無駄は、本当に一切していなかったはずだ。

 

既に僕は骨と皮だけになっていた。

昨日まで体重60kgくらいはあったが、今日一日で僕は骨と皮だけになっていたのである。

 

そうれはもう、そうなのである。