日常と虚構のワルツ

嘘時々ホント

天下一品祭りだと大きく告知されていたので

天下一品に行った。

日曜の昼間と言うだけあってか普段店内に二組客がいれば御礼状態の近所の天下一品が満席になっていた。

これは凄い事である。

カウンター席に座らされてあっさりの大を頼んだ。  
 
 
天下一品のあっさり味とはちょっとした因縁がある。

学生時代、天下一品でこってり以外を食べる人間は屑だと当時の友人に罵られた事があったのだ。

それは僕の中でトラウマとなっていた。

僕は幼稚園時代より天下一品はあっさりしか食べていなかったからだ。

だからこの偏見には大変苦しんだ。

何度も涙を流したし、何度も嘔吐した。

再びあっさりを注文できるよう、過酷なリハビリに耐えねばならなかった。

そんな苦しみを乗り越えてようやく僕は再び天下一品のあっさり味へと回帰する事が出来たのであった。

そしてそんな約束された日がまさか天下一品の日だとは。これは運命を感じざるを得ない。  
 
 
あっさり味は美味しかった。大変おいしゅうゴザイマシタ。

僕みたいな浮浪者紛いの男でも天下一品は受け入れてくれた。

ありがとう。天下一品。

それはともかくとしてもらえるはずだったラーメンの無料券がいただけなかった。

今度本社へメールでクレームを出そうと思う。  
 
 
帰りしな寄った本屋で何故か瀬戸内寂聴特集コーナーが創設されていた。

読者層のターゲットも、そのコーナーを組んだ狙いもまるでわからなかった。

瀬戸内寂聴と僕、ガチで戦ったらどちらが強いのだろうと考えた。

空を飛んだ寂聴さんは中々強敵だろうと思った。