日常と虚構のワルツ

嘘時々ホント

が我が家に会いに来た。 会うのは実に数年ぶりだった。 最後に会ったのは社会人2、3年目の頃か。 当時やっていたブログに僕が妹と話した様子が克明に記されていた。 「お兄ちゃん、まだ結婚してないんだね」 妹が僕に言う。 彼女と最後にあった時、確か大学…

忘年会

だった。 弊社の会社での忘年会である。 会社で忘年会をするのは数年ぶりだった。 色々仕事が溜まっていたがもはやうるさすぎて仕事どころではなかった。 適当に切り上げて帰ろうとしたら、弊社の代表にもう少し明るくなるよう説教を受けた。 しかしながらそ…

明け方5時

から活動している。 どうしてかと言われれば、すこし話が長くなる。 そう、あれは今から46億年前。 まだこの星に生命が存在しなかった頃、僕のスマホに後輩が飲もうと声を掛けてきたのだ。 そんな感じで終電まで飲んだ結果、朝五時に起きてしまった。 長くな…

七年

が過ぎた。 東京に来てからの話である。 東京の時間は激しい。 激しいとは具体的に何かと問われれば良くわからない。 とにかく激しいのである。 振動数がすごい。 東京の一分一秒は揺れている。 あるくおじさんたちも揺れていた。 道行くお姉さんたちも揺れ…

田舎の祖母

が死んだ。 90歳を越えていただろうか。 大往生だと思う。 特に何か感慨とか、悲しみとかあるわけじゃなかった。 あぁ……亡くなったんだ、とかそのくらいの気持ちだった。 冷たいかもしれないが、歳も歳だったし、僕は一人暮らしして6、7年経つ。 看取りに入…

買い物に行った時

不意にお好み焼きが食べたいなと思った。 どうしてお好みを食べたくなったのか……それはわからない。 でも、多分。 昨日、何も食べてないからだろうな。 そう思った。 お好み焼きは不思議だ。 お好み焼き粉に、卵と出汁と野菜を混ぜる。 そして、焼く。 する…

家の近所の桜

が満開になりそうだ。 我が家は川の近くに存在している。 川沿いに桜の並木道が続く美しい場所で、桜の名所でもある。 今の家に住んで今年で二年目になるが、昨年はとても美しい桜が咲いていたのをよく覚えている。 そう言えば去年、桜の季節に散歩したわけ…

久しぶりに

ブログを更新するわけなのだから、プロフィールも変えたいと思った。 だがブログの設定をいじっても、アカウントの設定をいじっても、なぜだかプロフィール文を変える項目がない。 奇妙だと思った。 一体数年前の僕はどうやってこのブログの右側に表示されて…

久方ぶりにの春の日に

ブログの更新が一年とか二年おきとかになっている。 こうした現象を僕は「ほしのこえ現象」と呼んでいる。 「ほしのこえ」とはかの有名なアニメ製作者 新海誠監督のデビュー作である。 宇宙に出る彼女と、地球に残った彼氏がメールをやり取りするのである。 …

久しぶりに

ブログを書くことにしてみた。 ブログを更新するのは実に二年ぶりくらいである。 あれから二年のときが経ったとは、世の流れは早いものだ。 前のブログを更新して一ヶ月後。 僕は、とある組織に属していた。 そこで殺し屋家業をしていたわけだが、これがなか…

たまに

私ゃ何やってんだろと思わない事もない。 気がつけば日々は早く過ぎ、僕がこの街に来て随分経った。 故郷である京都にいたときよりもアグレッシブに行動し、 年々年老いているのを感じつつも年々若がっている気さえしないでもない。 今年は執筆と音楽を頑張…

女物の下着を

はいていると、不意にチャイムが鳴り響いた。 「はいはい、どちら様でしょう?」 「宅急便です……ってうわ!」 ドアを開けると、配送業者の兄ちゃんは悲鳴を上げた。 「何でそんな格好しているんですか!?」 「格好?」 僕はふと自分の姿を見て我にかえる。 …

実家の京都

に帰った。実家に帰るのは実に九ヶ月ぶりくらいだった。 年始以降、一回も実家には帰っていなかった。だから両親に顔を見せる必要があると考えた。 両親はもう齢七十になる。九十以上にもなる祖母を介護しながら、日々を過ごしている。久々に実家に帰ると、…

風邪を

ひいた。 風邪と言うのは、いわゆる頭がくらくらして咳が出るやつだ。朝起きると喉が痛くて、頭がくらくらして咳が出るやつだ。寂しさが増して、彼女がくらくらして手が出るやつだ。なんだそれは。 僕はチゲ鍋を食べていた。 チゲ鍋は体が温まる。寒い夜には…

過去に一度だけ

不思議な電車に乗ったことがある。今日はその時のことを話そうとおもう。 僕は都内にある某web会社にて社畜をしている。webのお仕事はとても楽しくて、いつも気がついたら終電まで仕事をしているのだ。そう、それは僕が自分自身の意思で選んだことなのだ。こ…

下北沢

に行った。 下北沢にはそこらかしこによくわからない店があり、賑やかな街だと思った。店と店の間に小道があり、そこはまるで異世界につながっているようだった。 僕はこの街に、セッションをしに来ていた。 セッション。そう、楽器と楽器でやるアレだ。決し…

バームクーヘン

が好きだ。だいたいいつも体に身につけている。 「もし、そこのお方」 老婆が何やら言っている。しかしまさか自分に話しかけるはずもないだろう。会社でも誰にも話しかけられないのに。 「もし、そこのお兄さん」 僕は辺りを見回した。しかしそこにはおよそ…

韓国

に行っていた。社員旅行である。韓国は色々なものがごちゃっとしていた。いろんな食物が出店に並び、いろんな化粧品が並び立てられていた。カラーがビカビカしていて、とにかく味付けが濃かった。甘いものにはメイプルシロップとチョコレートシロップがデフ…

眠た

過ぎて意識が朦朧とする。 これから仕事とか信じられない。 昨日は飲み会だった。会社の人とだった。 それのせいで、僕は疲れて眠れていないのだ。 飲み会までは良かった。 飲み会から帰るとき、僕は確かに地下鉄に乗った。 その地下鉄に乗って、たまたま席…

京都

に結婚式で帰省した。 前の会社の同期の結婚式だった。 良く一緒に飲み会をしていた飲み仲間で、同期の中でも特に仲が良かった一人だ。 良い結婚式だった。 僕の隣では同期のNが、新郎新婦を無視して執拗に牧師を撮影していた。 ヒゲダルマの牧師を撮影する…

東京

は飲屋街が多い。中野だとか、新宿の思い出横丁だとか、変わっていて独特で面白い飲屋街が多い。関西だとあまりない。せいぜい大阪の難波くらいだろうか。今日は横浜にある野毛という飲屋街で飲み会の予定である。既に財布はエマージェンシーの警笛を鳴らし…

夜勤

だった。 出社するとあまり社員がいなかった。 アルバイトも、ほぼ常勤で入ってくれていた人を始め、メインメンバーと呼べる人たちがほぼ存在しなかった。 「今日えらく人が少ないですね」 僕が言うと、皆悲しそうに首を振るだけだった。 夜勤の空気は、まる…

に帰って来た。 家と言うのは東京で僕が住んでいるアパートの事である。 夜行バスに乗って京都から東京まで帰って来たのだ。 久々の家は随分と閑散としていて、 「あぁ、僕は一人で暮らしていたんだな」 と実感する事が出来た。 少し寂しくなったので、「先…

実家に

いる。大学時代の部活の友人の結婚式の二次会に出る為だ。今何回「の」って言ったのだろうか。会場には久々に会う後輩や友人もいて、なかなかに楽しかった。良い雰囲気で、僕は変わったようで変わらない皆の姿に、学生時代を思い出して懐かしくなった。学生…

給料日

だった。 昨夜は絶食をした。 今朝は白米を食べた。 味のあるものを食べるのは三日ぶりだった。 僕はメンチカツを勝った。 世の中に、これほど美味しいものがあるのかと心底驚いた。 涙を流しながらうめぇうめぇと言いメンチカツを貪った。 会社の人たちが若…

食料の備蓄

が底をついた。 僕の職場の給料日は10日振込みだった。 だが、何と今月から突然給与を15日振込みに変更するという暴挙に出た。 そのせいで我が家の財政は危機的状況にあった。 「これが最後のソバだ……」震える手で僕はソバをすすった。 一本ずつ喰えばソバも…

明け方の

空を眺めながら、ふと、あいつらは元気かなと考えた。 しかし、あいつらとは具体的に誰を指すのかは定かではなかった。 何となくそう言ったら格好いいかなと思っただけだった。 恋をしたかった。 恋をすれば女性は綺麗になるらしかった。 という事は男性も綺…

仕事が

休みである。 うちの会社は24時間体制のシフト制勤務である。 そのため休みは基本的に平日となる。 休みの日は基本的にやる事がない。 平日なのでイベントもなければ、お金もない。 友達もいなければ、出かける用事も無いのである。 「困った」 洗濯機に洗剤…

昇進話

が出た。入社して9ヶ月、社員になり4ヶ月が経っていた。早過ぎないか。僕はこの会社で出世するつもりはなかった。そうはいっても昇進話を出されるのは悪い気がしない。仕事はそれなりに頑張っていたし、認めてもらえた気がしたからだ。やはりこのスーパース…

オーロラ

が見えるかもしれないと言う噂に踊らされた一日だった。 何でも何ちゃらフレア現象とか言う現象が地球にやってきて、 何やかんやでオーロラが見えるという話だった。 ついでに電波障害も起こるというお話だった。 だが肝心のオーロラは見えなかった。 調べた…